文学部ってどんな学部?進路選びの大事なポイントを紹介します

「文学部」と聞いて、どのようなイメージを思い浮かべるでしょうか。情報が十分ではないと「文学を扱う学部」といった漠然としたイメージを持つかもしれません。

それも間違いではありませんが、文学部は文学に留まらず幅広いテーマを扱います。進路選択の第一歩として、文学部では何を学べるのか、そしてどのような点を意識して学部や学科を選べば良いのかを把握しましょう。

 

文学部で扱うテーマとは

文学というと、まず「文字によって表現された作品」という印象を持つ人が多いかと思いますが、それだけではありません。現在まで伝わっている物語や記録には文字以外の形で伝えられているものも多く、それらの表現も文学部で扱うテーマに含まれます。

 

学問の内容に関しても、1つの作品や1人の作家について深く追究する場合もあれば、作品が成立した時代背景を調べる、地域ごとの作風の違いを比較する、など多岐にわたります。文学部で学べるテーマは、大きく「文学」「歴史」「思想」に分かれます。

 

「文学」は文字通り、文学や文芸作品について追究する学問です。作品の評論や文学の基礎を追究する文芸理論、文芸創作等がこの分野に該当します。例えば、東京大学ではこの分野が「言語文化学科」という名称になっており、文学とは違う呼び方をされているケースもあります。

 

大学によっては、歴史学や考古学、美術史など、「歴史」に関わる学科が文学部の中に含まれています。過去の出来事の検証・分析を通して、将来の生活や文化の発展に貢献することを目的としています。

 

「思想」は哲学や宗教、倫理といった分野が該当します。自身の存在の意味や世界と自己との関係など、明確な答えを見つけることは難しいものの、大事なテーマに向き合う学問です。

 

これら3つが、文学部で学べる内容です。ただし、東京大学京都大学などの文学部では、心理学や社会学についても学べる学科や専攻があるなど、扱う内容は広範囲にわたります。

 

学科選びは明確な目的を持って

文学部では幅広い分野を扱うだけでなく、それぞれの学科で専攻するテーマも多岐にわたります。例えば文学というジャンルだけでも、日本文学か外国文学か、さらには年代やテーマ、作家、作品などの形で専攻対象が細かく分かれており、それぞれのテーマを深く追究します。

 

そのため、文学部への入学を検討する際は、文学や歴史などに漠然と興味を持っているだけではなく、具体的に何を学びたいのか、学んだ内容をどのように将来に活かしたいのかを明確にして、その分野を扱う学科や専攻がある大学を選ぶことが大切になってくるでしょう。

学年があがると専門性が高いテーマを専攻する傾向が強くなります。自分はどの分野に興味があるかをよく考えて、専攻したいコースも想定して志望校を選ぶことが、入学後の成長につながります。