高校受験で検定試験はどう活用できる?

検定試験の中には、合格すると高校受験で優遇を受けられたり、自己アピールに利用できるものもあります。時間に余裕があるうちにそれらの検定試験を受けておくと、高校受験が有利に進むかもしれません。今回は活用されるケースが多い英検と漢検、数検に焦点を当てて、高校受験でどのようなメリットがあるのか、どれくらいの級を取得すると良いのかといった情報を紹介します。

 

高校受験での検定試験のメリットは?

検定試験のメリットとしてまず挙げられるのは、内申書への影響です。評価の方法は地域や学校によって異なりますが、資格の内容次第では、内申書に書くと評価される可能性があります。特に、英検、漢検、数検は、多くの学校で評価されており、学校によって、評定平均への加算や、合否判定への考慮、出願条件に指定されている試験の免除など、さまざまな形で活用されています。また、授業料などの費用の一部が免除されたり、持っている級に応じて単位が認定されるなど、入学後にメリットが得られるケースもあります。

 

英検・漢検・数検の活用例

ここでは英検・漢検・数研それぞれの基本的な情報を紹介します。

 

英語検定の試験は年に3回行われます。2018年度は、第1回の一次試験の日程は本会場が6月3日、二次試験のA日程が7月1日、B日程が7月8日です。第2回の一次試験の日程は本会場が10月7日、二次試験のA日程が11月4日、B日程が11月11日です。第3回の一次試験の日程は本会場が2019年の1月27日、二次試験のA日程が2月24日、B日程が3月3日です。英検のレベルは3級が中学校卒業程度とされています。そのため3級以上で英語の学科試験免除(クラーク記念国際高等学校静岡キャンパスなど)、3級以上で一般入試で判定優遇を受けられる(市原中央高等学校など)といった優遇が得られる学校が多く、中には準2級や2級以上を対象にする学校もあります。

 

漢字検定の試験も年3回行われます。2018年度の日程は第1回の検定が6月17日、第2回の日程が10月14日、第3回の日程が平成30年の2月3日です。漢検は3級が中学校卒業程度のレベルとされています。漢検の公式ウェブサイトには、活用の条件に級指定がある場合、3級以上を条件にしている高校が1,024校で最多だと紹介されています。

 

2018年度の数学検定の個人受検の日程は、4月15日に行われる319回と、7月22日に行われる第322回、10月28日に行われる第327回の3回です。この他に、学校や学習塾、企業などを対象にした団体受検が年に17回行われます。レベルの目安としては3級が中学校3年程度に該当します。入試の優遇措置でも3級以上で加点対象になる(埼玉県立戸田翔陽高等学校など)、3級以上で内申にプラスポイント(国士舘高等学校全日制普通科など)などの形で、多くの高校が3級以上を対象にしています。

 

今回紹介した3つの検定試験の公式ウェブサイトには、資格を活用している学校の一覧、過去問や目安となる問題が掲載されているので、まずはその情報を参考にしましょう。これらの検定試験は入試で有利になる可能性があるだけではなく、資格取得が能力の向上につながります。こうしたメリットがあることを考慮して、資格の取得を検討しましょう。