情報収集の第一歩、大学の公式ウェブサイトを活用しましょう

公式ウェブサイトは大学にとって、広く情報を伝えることができる有効な手段であり、多くの受験生も大学選びの参考にしています。日経BPコンサルティングは2017年10月に、大学のウェブサイトのユーザビリティ(使いやすさ)についてまとめた「全国大学サイト・ユーザビリティ調査2017-2018」について発表し、その一部を公開しました。今回は、[PC編][スマホ編]の二つがある同調査のうち[PC編]を取り上げます。

 

評価されているポイントなどを志望校選びの参考にしてみてください。

 

ウェブサイトの活用は情報収集の第一歩

パソコンやスマートフォンなどを通して、時間や場所を問わずアクセスできるウェブサイトでは、手軽に情報を集めることができます。中高生の多くがこのメリットに注目し、活用しています。例えば、勉強ノートまとめアプリ「Clear」を運営しているアルクテラスと朝日学生新聞社が、2017年12月から2018年1月にかけて共同で実施したインターネット調査では、情報を集める方法として「大学ホームページ」と回答した人の割合が49.9%ともっとも高く、もっとも参考にしている情報源に「大学ホームページ」と回答した人も、すべての情報源の中でもっとも高い19.7%でした。

 

大学側でも、ウェブサイトを重要視し、学部の教育目標や研究内容、学生のインタビューといった情報を充実させるほか、動画のコンテンツを取り入れたり、学部の特徴が伝わるデザインにしたりと、たくさんの人に見てもらうための工夫をしています。

 

日経BPコンサルティングの調査が示す、使いやすい大学は?

日経BPコンサルティングは、国立・公立・私立の111の大学サイトを対象に、各大学のユーザビリティを調査し、評価をもとにランキングを作成しました。評価には「トップページ・ユーザビリティ(トップページの使い勝手を評価するカテゴリー)」「サイト・ユーザビリティ(サイト全体が使いやすくなっているかどうかを評価するカテゴリー)」「スマートフォン対応」などの8つの診断指標の下、合計で69の審査項目が用意されました。審査項目をクリアしていれば「1点」、そうでなければ「0点」で採点し、それぞれの点数に重み付けをして合計100点満点でスコア付けをしました。

 

その結果、公立の名古屋市立大学が98.42点で1位、私立の東京工科大学が97.31点で2位、国立の富山大学が92.85点で3位となりました。名古屋市立大学は2016年の調査で2位、富山大学は1位と、前回の調査と同様に上位ですが、東京工科大学は2013年からサイト改善を続けた成果が評価されて、前回の14位から大幅なランクアップを果たしました。

 

日経BPコンサルティングの調査が示すように、さまざまな大学が見やすいウェブサイトの公開を目指して工夫しています。さらにその成果は、手軽で充実した情報提供という形に反映されています。こうした取り組みを知り、志望校の情報収集に活かしてみてください。