受験生は眼精疲労に注意

目を酷使する機会が多い人は「眼精疲労」を起こす可能性があります。眼精疲労の影響は目だけではなく、体じゅうにあらわれます。順調に受験勉強を続けられるように、眼精疲労の原因やそれがおよぼす影響、予防方法といった、基本的な情報を知っておきましょう。

 

目の酷使が眼精疲労を引き起こす

目を使う作業の時間が長いと、目がかすんだり、まぶしさを感じたり、眼痛や充血といった症状があらわれることがあります。目の症状だけではなく、肩こりや頭痛、吐き気といった全身症状に見舞われるケースもあります。ゆっくり休んだり、睡眠をとってもこれらの症状が回復しない場合は、眼精疲労の可能性があります。目を酷使し続ける以外にも、眼鏡の度が合っていない場合や、眼位(左右の目が向く方向)に異常がある場合、また精神的なストレスがある時などは、目に負担がかかって眼精疲労になることがあります。

 

また、パソコンやスマートフォンなどのディスプレイ画面を見ている時間が長い人は、VDT(Visual Display Terminals)症候群にかかることがあります。VDT症候群では、見えにくくなる、目が重くなるといった目の症状のほか、気分が悪くなる、頭痛や吐き気、首や肩のこり、腕や背中の痛み、手がしびれるといった身体の症状、不安や憂鬱といった精神面への影響があらわれます。

 

眼精疲労に対処する方法とは

眼精疲労やVDT症候群の症状を抑えるためには、なるべく早い段階で異常に気づき、適切な処置をとることが肝心です。目が疲れているように感じたり、乾きや見にくさといった異常を感じるのであれば、眼科の診療を受けましょう。また、目の疲れは全身の疲れと同様に、睡眠と適度な休息が有効です。他にも、バランスのとれた食生活を心がけるなど、健康的な生活習慣を維持しましょう。眼精疲労にはいわゆる特効薬と呼べるものはありませんが、ビタミン剤が配合された点眼薬や内服薬で効果が出る場合があります。

 

目の使いすぎ以外では、前述の、眼位異常や精神的なストレス、眼鏡やコンタクトレンズの度が合っていないといったことでも眼精疲労やVDT症候群を発症する可能性があります。気になる人は、一度眼科で視力検査して、目に異常がないか、眼鏡の度が合っているかどうかなど確認してみるとよいでしょう。

 

目の疲れをとるために目薬をさす時は、正しい使用方法を守りましょう。目薬は1回につき1滴か2滴させば充分です。2種類の目薬をさす場合は、5分ほど間隔をあけましょう。点眼した後は目を閉じ、目の表面に目薬が広がるようにしましょう。また、指定された回数と量を守ることも重要です。

 

受験生は机に向かう時間が長いため、無理をして眼の疲れを蓄積させているかもしれません。勉強の妨げになるので、目の状態や生活習慣に気を配り、眼精疲労を防ぎましょう。また、VDT症候群を予防するためにも、スマートフォンやパソコン、テレビなどの画面を見すぎないように注意することも大切です。