高校から国際的素養を身につける取り組み。旅して学ぶ学校の創設も

現在はグローバルに活躍できる人材育成が重要な課題と考えられており、高校生の時から国際的素養を身につけるための取り組みが進められています。文部科学省が実施するスーパーグローバルハイスクール(SGH)指定校の取り組みに加え、2018年11月には国際進路特化型インターナショナルスクール「インフィニティ国際学院」の募集が始まるなど、新しい学びの形を示す動きがみられます。今回は上記の2つの事例に着目して、SGHの概要と、インフィニティ国際学院の特徴を紹介します。

スーパーグローバルハイスクール指定校の取り組み事例が公開

文部科学省はグローバルな社会課題を発見・解決できる人材や、様々な国際舞台で活躍できる人材の育成を掲げ、2014年度よりSGH事業を開始し、SGH指定校123校における質の高いカリキュラムの開発・実践やその体制整備を進めてきました。2018年8月には、2014年度と2015年度の「取組事例集」が公式ウェブサイトに公開され、「第1部:カリキュラム研究開発事例集」「第2部:先進事例集」に分けて、全国の指定校の取り組みが詳しく紹介されています。

 

世界を旅しながら学び合う学校「インフィニティ国際学院」が開校

八戸学院グループは、2019年4月にグローバル人材教育に特化した学校である「インフィニティ国際学院」を開校します。インフィニティ国際学院は「1年次:語学力・国際教養力 - 世界的に活躍する人材に必須の英語、または中国語を強化」「2年次:思考力・国際経験 - 少人数グループで世界数か国を巡りながらのテーマ別フィールドワーク」「3年次:未来へ向けて - 見えてきた将来の目標や進路(国内外の大学進学や起業など)に向けての準備期間」というカリキュラムをもとに、1年次はフィリピン、2年次以降はアジアを中心とした世界各国を周って学び合い、世界の難関校などを目指します。広域通信制高校の利点を最大限に活用し、ひとりひとりの夢や目標に合わせたスクールライフを送ることができる上、八州学園大学国際高等学校との連携により、高等学校卒業の資格を取得できます。

 

ただし誰もがインフィニティ国際学院に入学できるわけではなく、「中学卒業後(卒業見込み含む)、高校を卒業していない」「2019年4月1日時点で19歳以下」「英検準2級、もしくは同等の英語力がある」「学校生活に必要な日本語力がある(国籍不問)」という条件を満たしている必要があります。2019年度の選考は書類選考と面接で行われます。

 

中学校卒業後の進路を選ぶ際は、こうした国際的な人材育成の取り組みにも注目しておくとよいでしょう。