スピーキングテストもスタート。小中高生の英語力を評価する「TOEFL Primary」と「TOEFL Junior」

TOEFLテストは、英語を母語としない人々の英語コミュニケーション能力を測るため、米国の非営利教育団体であるEducational Testing Service(ETS)が開発した試験です。公文教育研究会 グローバル・コミュニケーション&テスティングは、「TOEFL Primary」と「TOEFL Junior」の団体実施でスピーキングテストが加わることになり、2018年12月1日から申込みを開始すると発表しました。今回は、小中高生を対象にした「TOEFL Primary」と「TOEFL Junior」の特長について、導入されるスピーキングテストの内容を含めてお伝えします。

 

世界基準で小中高生の英語力を測る試験

ETSは、TOEFLファミリー(ETSが開発した、TOEFL Junior StandardからTOEFL iBTへつながるテスト)として、小中学生を対象にしたTOEFL Primaryと、中高生を対象にしたTOEFL Juniorという試験を行っています。

 

TOEFL PrimaryはTOEFLファミリーのファーストステップとなる英語運用能力を測る試験として、国際的な評価基準であるCEFRのA1未満~B1レベルを測定します。また、TOEFL PrimaryにはCEFRのA1未満からA2を対象にしたTOEFL Primary Step1と、A1未満からB1を対象にしたTOEFL Primary Step2の2種類があります。TOEFL Juniorは世界の中高生を主な対象にデザインされ、海外の中学・高校の授業や、友達との会話などを題材に「読む」「聞く」の2技能において「どれだけ英語が使えるか」を測る試験で、CEFRのA1~B2レベル(ETS公式マッピングはA2~B2)の英語力を測ります。

 

結果は合否判定ではなくスコアで示されます。英語運用能力が世界基準で測定できるため、実力の把握や新たな目的の設定に活用できます。

 

導入されるスピーキングテストの概要

TOEFL Primary Speakingは英語レベル初級(TOEFL Primary Step1とStep2両方の受験レベル)の人が対象で「日常生活に関連する状況について口頭でコミュニケーションする」「感情や心境に関して表現する」「簡単な依頼や指示をする」「人や物、動物、場所、動きを描写する」「簡単な出来事を説明する」についての7~10問の問題を約20分かけて解きます。TOEFL Junior Speakingは英語レベル中級(TOEFL Junior受験レベル)の人が対象で、「音読」「絵の説明」「聞く・話す(学校での活動)」「聞く・話す(学校の授業)」の4問を約18分かけて解きます。これらスピーキングテストも合否ではなくスコアで確認できるため、スピーキング能力の伸びが実感しやすく、生徒の動機づけにつながる効果が期待されます。

 

12月1日から申込みが始まるのは学校・団体向けの団体実施のみですが、2019年度内には公開テストとして個人の申込み開始を目指しています。スピーキングテストが加わってさらに充実するTOEFL PrimaryとTOEFL Juniorに注目し、英語力の向上に活用してみてください。