世界最高水準の博士課程学位プログラムの構築を目指す「卓越大学院プログラム」

平成30年10月、文部科学省と日本学術振興会が、平成30年度からの新規事業である「卓越大学院プログラム」に採択された15件のプログラムを公表しました。この事業はあらゆるセクターを牽引する卓越した博士人材の養成を目的としており、海外トップ大学や民間企業等の外部機関と組織的な連携を図り、世界最高水準の教育・研究力を結集した5年一貫の博士課程学位プログラムを構築します。ここでは、公開された情報から卓越大学院プログラムの概要と目的、採択されたプログラムを紹介します。

 

卓越大学院プログラムが目指すものとは

卓越大学院プログラムは国内外の大学・研究機関・民間企業等と組織的な連携を行う博士課程学位プログラムを構築する事業です。「世界の学術研究を牽引する研究者」、「イノベーションをリードする企業人」、「新たな知の社会実装を主導する起業家」、「国内外のパブリックセクターで政策立案をリードする人材」等のそれぞれのセクターを牽引する卓越した博士人材を育成するとともに、人材育成・交流及び新たな共同研究が持続的に展開される拠点を創出し、大学院全体の改革を推進することを目的としています。

 

平成30年4月6日付けで各国公私立大学長宛に公募を行い、各大学から54件の申請を受け付けました。審査の結果、国立大学14件(12校)、私立大学1件(1校)の15件(13校)が採択されました。

 

卓越大学院プログラムに採択された大学名とプログラム名称

次の13校・15件が、卓越大学院プログラムに採択されました。

 

・北海道大学「One Healthフロンティア卓越大学院」

・東北大学「未来型医療創造卓越大学院プログラム」「人工知能エレクトロニクス卓越大学院プログラム」

・筑波大学「ヒューマニクス学位プログラム」

・東京大学「生命科学技術 国際卓越大学院プログラム」

・東京農工大学「『超スマート社会』を新産業創出とダイバーシティにより牽引する卓越リーダーの養成」

・東京工業大学「『物質×情報=複素人材』育成を通じた持続可能社会の創造」

・長岡技術科学大学「グローバル超実践ルートテクノロジープログラム」

・名古屋大学「トランスフォーマティブ化学生命融合研究大学院プログラム」「未来エレクトロニクス創成加速DII協働大学院プログラム」

・京都大学「先端光・電子デバイス創成学」

・大阪大学「生命医科学の社会実装を推進する卓越人材の涵養」

・広島大学「ゲノム編集先端人材育成プログラム」

・長崎大学「世界を動かすグローバルヘルス人材育成プログラム」

・早稲田大学「パワー・エネルギー・プロフェッショナル育成プログラム」

 

卓越大学院プログラムに採択された大学は、他の大学や企業、研究機関等と連携しながら、それぞれが掲げる目的に沿った人材育成を実施する計画です。博士を目指し、専門的な分野で活躍したいと考える人は、注目しておくと良いでしょう。