小学生から高校生まで応募可能。研究や芸術の成果を発表する全国学芸サイエンスコンクール

旺文社が主催し、内閣府・文部科学省・環境省の後援で行われた「第62回全国学芸サイエンスコンクール」の受賞者が2018年12月に発表されました。このコンクールは昭和32年の第1回から毎年開催されており、幅広い分野を対象に児童生徒の研究成果や作品を募集しています。

 

2つのジャンルで作品を募集するコンクール

全国学芸サイエンスコンクールは、「青少年の感性を高め、創造力を伸ばす」という教育的意義にもとづいて、全国の小学生・中学生・高校生の研究・アートおよび文芸の振興奨励と、青少年の個性の育成を目的に行われているコンクールです。募集する分野は大きくサイエンスジャンルと学芸ジャンルの2つに分かれており、サイエンスジャンルは理科系・社会科系の2分野、学芸ジャンルはアート分野(絵画部門・書道部門)、文芸Ⅰ分野(小説部門・詩部門)、文芸Ⅱ分野(読書感想文部門・作文/小論文部門)、環境分野(写真部門・ポスター/デザイン部門)に分かれています。サイエンス分野では理科の自由研究や理系科目に関する研究論文、社会科の自由研究や文系(地理・歴史・現代社会・文学)に関する研究論文を募集します。また、サイエンス分野ではグループの応募も可能で、部活動のメンバーで応募するケースもみられます。

 

第62回全国学芸サイエンスコンクールの結果の概要

第62回全国学芸サイエンスコンクールは2018年9月26日まで募集が行われ、小学生の部が43,582件1,330校、中学生の部が54,206件768校、高校生の部が28,991件416校、合計で126,779件2,514校から応募がありました。その中で、自然科学研究部門の高校生の部の黒田要さんの「Birdnal Spaceの検証」が内閣総理大臣賞を受賞しました。

また、理科自由研究部門の小学生の部の「タイワンアリタケはなぜチクシトゲアリばかりに寄生するのか 観察・採集・飼育・実験を通じてその謎に挑む」、理科自由研究部門の中学生の部の「涼しく過ごす為の工夫」、人文社会科学研究部門の高校生の部の「『アートと都市の融合体の創造』―渋谷の未来―」、など全6作品が文部科学大臣賞を受賞しました。

 

近年では海外の学校からの参加者も増えており、第62回コンクールでは学校奨励賞の小学生の部にベトナムの学校が選ばれたり、海外の日本人学校に通う児童生徒が受賞するなど、受賞者の中にもその傾向が表れています。

 

全国学芸サイエンスコンクールでは、多くの児童生徒が夏休みの創作活動や学習成果の発表の場として得意な分野で作品を制作し、応募しています。興味がある分野の研究に取り組み、知識を深めるきっかけに、参加してみてはいかがでしょうか。