学習指導要領の内容を反映した理検の特長

実用理科技能検定(以下「理検」)は、小学校と中学校の理科、高校の物理・化学・生物・地学の4科目で、予習と復習や学力の確認などに活用できる検定試験です。この検定試験には、目的に応じて2種類の検定試験から選べたり、一部の学校の入試で優遇されていたりと、様々なメリットがあります。ここではそうしたメリットの内容を含めた、理検の特徴をお伝えします。

 

異なる目的に対応した2種類の検定試験

理検は日本理科検定協会が実施している検定試験で、学習者を積極的に顕彰・評価し、日常生活に役立つ科学的な知識やものの見方を高め、次代を担う技術や地球環境の維持に必要な基礎力を養うことを目的に行われています。

 

理検には「理検STEP」と「理検SCORE」の2種類の試験があります。理検STEPは小学4年以上の各学年に対応した級が設けられており、それぞれの学年度の復習と予習に活用しやすい点が特長です。8級の出題範囲は小学4年、3級の出題範囲が中学3年までといった形で、級が上がるごとに対応している学年が上がります。2級以上は高校で扱う内容を出題範囲にした「物理検定」「化学検定」「生物検定」「地学検定」という科目別の名称に変わります。合格基準は70%以上で、50%以上が準級合格に設定されています。対して理検SCOREは小・中・高の検査問題を1冊の本にまとめて出題する検定試験で、階級が4段階に分かれています。理検STEPに比べて広い範囲で出題され、学力の到達度が絶対評価と相対評価で示されるので、現在の力を正確に把握したり証明するために活用できます。

 

学校の学習や受験対策に活用できる検定試験

理検の問題は文部科学省の学習指導要領を反映した、全国統一のスタンダードな検定基準に基づいて作成されています。そのため、理検の対策を通して理科の予習と復習、基礎固めができます。近年は教員養成のための学力保障として大学で高い評価を得ているなど、理科の学力を測る確かな検定試験として定着しつつあります。また、一部の大学や高校、私立中学などでは、指定された以上の級を取得していると加算されたり、推薦の出願資格の1つに指定されていたりと、入試優遇の条件に理検を活用しています。現在は理検STEPの準3級・準4級・準5級をPC・スマートフォン・タブレットで、理検SCOREをPCで受検できる理検CBTも実施されており、チャレンジしやすい点も特長です。

 

2019年の理検は2,3,5,7,8,11,12月に実施される予定です。5名以上の受験者がいれば、いつでも団体受検が実施できます。理科の学習や受験対策など様々な目的で活用できるメリットがあるので、受検を検討してみてください。