教科書や問題集に直接書き込むのはあり?なし?

教科書や問題集にアンダーラインを引いたり、解答欄に書き込みをしたりと、勉強した軌跡をしっかり残している人も多いのではないでしょうか。

実は、このように教科書や問題集に直接書き込むという行為の是非は人によって意見が分かれるところなのです。

 

学習効果やコストの面から、教科書や問題集に書き込むのは正解なのかをお話しさせていただきます。

 

 

教科書に直接書き込むことで勉強したつもりになってしまう

学習効果の観点から見るならば、教科書に直接書き込むという行為は基本的に避けるべきです。なぜなら、教科書に直接書き込むことで、実際の効果とは裏腹に勉強したつもりになってしまうからです。

 

教科書にアンダーラインを引いたり、注釈を付けたりすることで、見た目にも自分の努力の跡が残っていきます。しかし、アンダーラインを引いたからといって、その言葉が本当に自分の知識として定着しているとは限りません。

 

教科書に書いてあることは基本的に勉強の基礎を支える大切な部分であり、それを熟読することは必須です。

しかし教科書は新しい事項について説明する形の文章構成になっているため、アンダーラインで重要なポイントをチェックしただけでは知識の定着にならないのです。

 

また、教科書に繰り返し書き込みをすることで、一体どの部分が本当に重要なポイントだったのか分からなくなってしまうといったデメリットもあります。

 

教科書に書き込まないで勉強をしていく方法として、ノートに自分なりの要点をまとめていくことをおすすめします。

なぜなら、説明形式になっている教科書の要点を自分の言葉でノートにまとめることで、知識の定着だけではなく情報を整理する力も身に付くからです。

単純な暗記ものでも、こうした手順を踏むことによって忘れにくくなるのです。

 

 

問題集に直接書き込むのはコスパが悪すぎる

問題集は教科書と違って、直接書き込むように計算欄や解答欄が用意されているものがほとんどです。そのため、直接問題集へ書き込みながら解くこと自体がいけない訳ではありません。

しかしコストを考えるとこれも避けるべきです。

なぜなら、学習の効果を高めるためには繰り返し演習問題を解くことが必要だからです。

 

直接問題集に解答を書き込んでしまうと、2回目以降は以前の自分の解き方をついつい目で追ってしまい、学習の効果が薄れてしまいます。

特に数学の場合は、同じ問題を何度も解いて頭の中に論理を定着させていくことが重要になります。問題集へ直接書き込んでしまったがために新しいものを買うことになっては、コストがかさんでしまうこともそうですし、なにより勉強の効率が落ちてしまいます。

 

それでは、問題集を効率よく利用するためには、どういう方法が良いのでしょうか。

 

①ノートに解答を書く

一番簡単な方法は、解答をノートに書くことでしょう。

スペースを気にせずに解答の過程を書き込むことができますし、以前の自分の解答を気にせず何度も繰り返し解くことができます。

 

②問題集のコピーを取る

ノートに解答を書くのは何だかやりにくくて苦手という人には、問題集をコピーする方法をおすすめします。

ノートを使用すると問題文と解答欄が別々になってしまうため、両者の間を何度も視線が往復することになります。その過程で勉強とは関係ない情報をキャッチしてしまい、集中しづらくなってしまうこともあります。

そこで、直接問題集に書き込んだ方が問題に取り組みやすいと感じている人は、取り組みたいページをコピーして問題に取り組みましょう。

 

また、ページ数が多くぶ厚い問題集だと、見開きにして書き込もうとしても問題集本体の閉じる力が強くてうまく開いておけないということがありますが、その場合も問題集をコピーすることで楽に書き込めるようになります。

 

 

教科書や問題集に書き込まない方が良いけれど…

ここまでお話ししてきた通り、学習面でもコストの面でも教科書や問題集に書き込みをしない方が良いのは確かです。

しかしながら、勉強というのは自分のために行うものであって、だからこそ勉強方法も自分に合ったものを選ぶべきです。教科書や問題集へ直接書き込まない方がいいというのは多くの人にすすめられる論ではありますが、それでも直接書き込みたいという人がいるのも事実でしょう。

そういった方は先輩に使わなくなった問題集がないか聞いてみる、などの工夫をしてみるのはどうでしょうか。

また、最近では無料で演習問題をプリントアウトすることのできるサイトもあります。そういったものを上手に活用し、自分に合った勉強方法を探してみてください。