大学選びは人生のターニングポイント

大学選びは人生における大きなターニングポイントであると同時に、多くの人にとって、自らの意志で人生の岐路を選択する初めての経験です。そのため、どこの大学に進学しようか悩んだり迷ったりしている方も多いのではないでしょうか。

 

4年間という貴重な大学生活を無駄にしないために、将来のキャリアにつながるような大学選びを行うためのポイントを解説します。

 

 

大学選びで陥りがちな悪い例

まずは大学選びで陥りがちな悪い例と、その結果どのような事態になり得るかを見ていきましょう。

 

例えば、大学名や偏差値ばかりを重視するあまり、興味のない学科や学部を選んでしまったとします。

興味のない学科を毎日受講するのが退屈になり、次第に授業の内容にもついていけなくなると、大学に行くのが苦痛で、足が遠のいていきます。何とか単位を落とさず、ギリギリ卒業できたとしても、「自分は大学でこれを学んできた」と胸を張って言えるものが何も残りません。

 

それでも、卒業できればまだ良い方でしょう。留年を繰り返して最終的に中退してしまったり、就職が決まらずに何年も学生を続けたりしている人も大勢います。

大学選びを慎重に行ってさえいれば、このような事態を避けることができたかもしれませんが、その時になって後悔しても「時すでに遅し」です。

 

 

ネームバリューや偏差値にこだわりすぎないこと

大学選びに失敗しないためには、どのような点に注意すれば良いのでしょうか。

大事なのは、世間体やネームバリュー、偏差値にこだわりすぎないこと、そして「大学で何を学びたいか」をしっかりと考えることです。

 

かつては有名大学を卒業し、大手企業に就職すれば一生安泰という時代がありました。しかしそれは以前の話であって、学歴社会・終身雇用といった社会体制はすでに終わりを迎えています。

 

企業が新卒者に求める人材像も変化しているのです。単純な学力はそれほど重視されず、むしろ人柄や可能性を見ています。どこの大学を出たかということよりも、大学で何をしてきたか、どんな学生生活を送ってきたかということのほうが重要になります。

 

ですから、偏差値やネームバリューは一旦忘れて、広い視野で大学を選ぶようにしましょう。大学は全国で700以上もあり、それぞれが特徴や魅力を持っています。自分が学びたいことを学べる大学、自分の強みを伸ばせる大学、そのような観点で選べば、きっと自分にぴったりの大学を見つけることができるはずです。

 

 

将来なりたい職業から逆算する

大学選びを行う前にまずしておきたいのが、将来のキャリアプランを考えることです。高校生の時点では、将来なりたい職業を明確に決めることは難しいかもしれませんが、進みたい業界や業種を絞り込んでおくことはとても重要です。

 

早い段階から将来のキャリアプランを決め、それを意識して大学選びをすれば、貴重な大学生活を有意義なものにできますし、キャリアを形成する際にも大学での学びを活かすことができます。

 

 

大学よりも学科と学部を重視する

大学選びの際、多くの人が「大学」→「学部」→「学科」という順番で決めてしまっており、これが大学選びで後悔する原因の一つとなっています。

本来は「大学で何を学びたいか」が出発点にあり、それに合わせて「学科」→「学部」→「大学」という順番で進学先を決めていくのが理想です。

 

大学入試の際によく見られるのが「どうしても〇〇大学に入りたい。その中でも□□学部が第一志望、滑り止めで△△学部も受験しておこう」というようなやり方です。これは大学を先に決めてしまい、学部や学科はこの際どこでも良いというスタンスで、「大学で何を学びたいか」という本来の目的が完全に忘れ去られています。

 

このようなスタンスで、もし△△学部に入ることになったらどうでしょう。本来やりたいことと無関係な授業を毎日受けるのはとても苦痛を伴います。

 

 

大学選びの良し悪しが人生にどう影響するか?

大学選びで人生が決まるわけではありません。ですが自分のやりたいことや突き詰めて学びたいことと、大学のカリキュラムがマッチしていれば、毎日の授業が楽しくなります。

 

また、自分と同じ職業を目指す仲間や、価値観の近い人が周りに多くいたほうが、お互い切磋琢磨できるでしょう。

「大学の友は一生もの」とよく言われます。大学生活での人脈が思わぬところでつながり、自身のキャリアの助けとなることもあるのです。

 

そのような観点からも、大学選びの際には「将来のキャリアプラン」や「大学で何を学びたいか」というポイントを大切にしましょう