ノート術=勉強術

書店に行くと「東大生のノート術」や「結果が出るノート術」など、ノートの取り方に関する書籍がたくさん並んでいます。

ノートの取り方だけで学習効果に差が出るのかと、半信半疑の方も多いでしょう。

 

しかし、ノートの取り方を自分なりに工夫することで、勉強の仕方にも大きな変化が現れます。その意味では、「ノート術=勉強術」といっても過言ではありません。

 

ノートの役割を考える

ノートにはさまざまな役割がありますが、大きく分けると次の4つに分類できます。

 

1.授業内容や先生の言葉を「記録する役割」

2.見返した時に授業内容を「思い出す役割」

3.頭の中で情報を整理して「理解を深める役割」

4.学習内容を「脳に記憶させる役割」

 

ノートを作る際は、4つの役割を意識すると学習効果が高まります。

 

 

ノートは最低2種類作ろう

ノートは教科ごとに1冊作るという方が大半かもしれません。しかし、学習効果を高めるには、1教科につき最低2冊のノートを作ることをおすすめします。

 

1つ目のノートは、授業中に先生が話したことや板書したこと、疑問に思ったことなどを書き込んでいく「授業ノート」です。

 

2つ目のノートは、家に帰った後でテキストや「授業ノート」を見返し、復習しながら見やすく情報を整理する「復習ノート」です。

 

また、上記2つのノートに「予習ノート」を加えて、3種類のノートを運用する方法もあります。

予習ノートは、授業を受ける前にテキストを読み、不明点などをピックアップしておくことで、授業に役立てるためのノートです。

 

3種類のノートは、1冊ずつ分けて作っても良いですし、1冊にまとめてしまっても構いません。

1冊にまとめる場合は、見開きの左側を授業ノート、右側を復習ノートにするなど、自分の好きなやり方で作ってみましょう。

 

 

授業ノート作成のポイント

授業ノートは、記録する役割と思い出す役割を担っています。

後で見返した時に自分が読めれば良いので、きれいな字で書いたり、形式にこだわったりする必要はありません。ノートを取ることに意識が向きすぎて、授業内容が頭に入らなかったということがないように注意しましょう。

 

また、授業ノートには「面白かった」「びっくりした」など、その時の自分の感情を書き加えておくのがおすすめです。脳には「感情とセットになった情報は記憶に残りやすい」という特徴があるので、感情も併せて書いておくと学習効果が高まります。

 

 

復習ノート作成のポイント

復習ノートは、思い出す役割や理解を深める役割、脳に記憶させる役割を担っています。

大抵の人は授業ノートだけ用意していて、復習ノートを作っていないかもしれません。しかし、復習ノートの役割を知れば、重要性が理解できるはずです。

 

復習ノートを作る際は、テキストと授業ノートを見ながら、特に重要だと思う部分をピックアップして、テスト前に見返した時などに思い出せるよう記入していきます。

 

授業ノートの内容をただ書き写すのではなく、ポイントを箇条書きにしたり、表や図を活用したり、色付けしたりしながら作成するのがコツです。

情報を頭の中で整理してからアウトプットすることで理解が深まり、記憶として頭の中に定着しやすくなります。

 

また、情報を整理しながら復習ノートを作っていくと、理解が不十分な点や疑問点が見つかることがありますが、これも復習ノートの効用です。疑問点はノートにまとめ、先生に質問してみましょう。

 

 

その他のポイント

ノートを作る際の共通のポイントとして、余白を多めに残しておくことが挙げられます。余白があればノートが読みやすくなり、後から新しい情報を書き加えることもできます。

 

数学の演習問題などは、間違いをあえて消さずに残しておくのも有効です。

どこでつまずき、どんな間違いをしたか認識することは、理解を深めるために欠かせません。なぜ間違えたか自己分析し、内容をコメントとして残しておけば、オリジナルの復習ノートとなります。

 

 

自分なりのノート術を見つけよう

ノートの作り方を変えることで、自ずと勉強法も変わります。

自分に合うようにノートの作り方を工夫し、改良を加えていき、オリジナルのノート術を見つけましょう。そうすれば、自分に最適な勉強術を身につけることにもつながります。