社会を勉強する重要性

中学受験における国語・算数・理科・社会の中でも、社会は特に暗記教科だというイメージを持っている方は多いはずです。

実際に、社会は他の教科に比べると暗記の比重が高く、算数や国語のようにセンスを問われることは多くありません。

 

言い換えれば、社会は勉強を頑張った分だけ得点が伸ばしやすい教科です。問題によって得点が左右されにくく、基礎さえ固められれば安定した得点が見込めます。

 

中学受験は、4教科の合計得点で合格が決まります。例えば、算数や国語の難しい問題を解けたとしても、社会の基本的な問題を間違えてしまうと、不合格になる可能性も捨てきれません。

苦手だから、暗記教科だからといって後回しにするのではなく、早い時期から勉強しておく必要があります。

 

暗記するだけでは不十分

社会は暗記教科の側面もありますが、中学受験においては暗記だけでは不十分です。近年は、時事問題について自分の意見を述べる問題が出題されることもあります。

 

また、中学受験の社会は、地理や歴史、公民といった幅広い分野から、まんべんなく出題されます。非常に細かな知識を求められる場合もあり、単なる丸暗記でそれらの問題を乗り切るのは難しいと言わざるを得ません。

 

ただ単語を暗記するのではなく、原因と結果を理解したうえで単語を覚えたり、身近なものと結びつけたりすることが大切です。

 

 

インプットとアウトプットを繰り返すのがカギ

社会の勉強を効率的に行うためには、知識を覚える「インプット」と、知識を使う「アウトプット」を繰り返すことが大切です。

インプットとアウトプットを繰り返すことで、知識を記憶として定着させることができます。

 

暗記をするだけではなく、知識を覚えた後に問題集を解いたり、ノートに書きだしたり、友人などに説明してみたりして、習慣を身につけましょう。江戸時代のこと、日本の川の名前など、ある程度範囲を絞って行うと効率的です。

間違えた問題やうろ覚えだった知識はノートなどにまとめて、何度か繰り返し解くようにします。わからないことがあったらすぐに確認できるように、教科書などを近くに置いておくことも重要です。

 

 

「歴史」の勉強法

歴史を勉強する際は、時代背景をイメージすることが重要です。時代背景を理解して、イメージを膨らませれば、単語をより覚えやすくなります。

 

また、年号や人物名、事件名などは暗記が必要ですが、それぞれの出来事をバラバラに暗記しても、なかなか記憶として定着しません。

どのような背景で事件が起こったのか、事件によってどんな結果が引き起こされたのかなど、前後の出来事まで併せて覚えると、記憶に残りやすくなります。地図を見て、どこで起こったのかを確認するのも良いでしょう。

 

歴史に興味を持たせるきっかけとして、歴史マンガを活用するのもおすすめです。

 

 

「地理」の勉強法

地理は、日常の身近なことと勉強を関連づけるのがポイントです。例えば、ご飯のおかずに使われている食材の有名な生産地を教えれば、ただ暗記をするよりも知識として定着しやすくなります。

 

食材の生産量は、地域の気候や地形、産業などにも密接に関係しています。単体で覚えるよりも紐づけて複数の知識を覚えやすいうえに、地理に興味を持ちやすくなるでしょう。

 

 

「公民」の勉強法

世の中の仕組みを学ぶ公民は、小学生が興味を持つのは難しい分野のひとつです。時事問題として出題されることも多いので、最初はニュース番組や新聞などを見せることからはじめると良いでしょう。

 

子どもがわからないことは、両親が説明してあげるとスムーズです。ニュース番組だと難しすぎる場合は、子ども向けの新聞や情報バラエティーなどを活用するのもおすすめです。

 

社会の単元をすべて暗記しようとするのは、大変な労力がかかるうえに、問題に対応できないことも少なくありません。他の物事と関連づけたり、意味を考えたりして、単なる丸暗記にならないように工夫を行いましょう。