コロナ禍により広がったオンライン入試

2020年以降の新型コロナウイルス感染症の拡大に伴い、社会ではウェブ会議やリモートワークなど、インターネットを活用した施策が一般的になりつつあります。

大学入試もその例に漏れず、特に学校推薦型選抜(旧推薦入試)や総合型選抜(旧AO入試)でオンライン入試を行う学校が増えています。

広がりつつあるオンライン入試に、受験生はどのような対策を行えば良いのでしょうか。

 

オンライン入試で必要になるもの

オンライン入試は、実際に受験会場に行かなくても、自宅で試験を受けられるのが大きなメリットです。志望校が遠い地方にある場合も、宿泊先を確保したり、現地に行ったりする必要がありません。

 

一方で、オンライン入試を受けるに当たっては、以下の機器や環境が必要になります。

 

・パソコンやスマートフォン、タブレット

・ヘッドセットなどの音声入出力デバイス

・インターネット環境

・大学が指定するウェブ会議用アプリ

・他の人がいない静かな環境

 

大学によっては、アプリだけでなく、使用する機器を指定されることも考えられます。事前に、必ず各大学の要綱を確認するようにしてください。

また、オンライン入試の内容は学校によって異なります。面接ならスマートフォンでも問題ありませんが、プレゼンテーションなどを行う場合は、指定がなくてもパソコンやタブレットを用意しておくと安心です。

 

 

通常の面接と同様身だしなみを整えることがポイント

オンライン入試の場合も、身だしなみはしっかりと整えておくことがポイントです。制服のボタンは一番上まで留める、ネクタイがある場合は締めるなど、清潔感のある身だしなみを心がけてください。

カメラには映らないズボンやスカートも、忘れずに整えておく必要があります。

 

また、前髪が長いと、影ができて暗い印象を与えることがある点に注意が必要です。清潔感のある髪型に整えておきましょう。

 

 

通信環境もテストしておくと安心

試験中にインターネットが切れる、接続が悪くなるなど、回線のトラブルが起こることも考えられます。有線LANや通信速度が安定しているWi-Fiを利用して、通信状況のテストを行っておくと安心です。

 

本番前に回線や画面、音声に不備がないか接続テストを行う大学も多いですが、事前に環境を確認しておくと、当日になって慌てる心配がありません。面接中に通知が来ないように、アプリなどの通知機能を切っておくことも大切です。

 

また、通信環境と併せて、受験を受ける環境のチェックも行う必要があります。人の出入りがなく、周囲が静かな場所を確保することも重要です。

高校の教室や大学の別室で受験できる場合もあるため、オンライン入試を受ける場所が自宅内にない場合は、高校の先生や受験する大学に聞いてみることをおすすめします。

 

 

受験中に気をつけるポイント

一般の面接と異なり、オンライン入試では声が聞き取りにくい場合があります。普段よりも少し大きめの声で、はっきりと話すことを心がけましょう。

 

また、面接中に面接官の顔が写る画面を見るのは避けましょう。面接官はカメラ越しに受験生の姿を確認しているため、視線がずれてしまいます。カメラに視線を向けて、面接官と目線を合わせる意識を持つのがポイントです。

 

 

不正を疑われないように注意

オンライン入試ではその場に面接官や試験監督がいないため、不正を疑われるような行為は避けなければいけません。

試験中に他の人が出入りしないようにする、スマートフォンには緊急時以外触らないなどは、最低限配慮しておきましょう。筆記試験をオンラインで受験する場合は、机の上に指定されたもの以外は置かない、壁紙を剥がしておくといった準備も必要です。

 

また、試験前に室内を映す、カメラと音声を常時オンにしておく、バーチャル背景の使用禁止といった指示が出される場合もあります。大学側から何らかの指示があった場合は、必ず従うようにしてください。

 

通常とは異なる環境で臨むオンライン入試では、不測の事態が発生することも考えられます。通信回線や受験する環境の整備を忘れずに行い、入試に臨むことが大切です。