世界で注目されている「非認知能力」

「子どもに幸せになって欲しい」と考えている親御さんは多いはずです。そのような方は、「生きるために必要な能力」とされている、非認知能力を鍛えてみてはいかがでしょうか。

非認知能力を幼いうちに育むことで、さまざまな効果を得られるとされています。

 

非認知能力とは?

非認知能力とは、テストや試験で数値化することができない能力のことです。具体的には、コミュニケーション能力や自己肯定感、物事をやり抜く力、対応力、自制心などが挙げられます。

非認知能力が高くなるほど、基礎学力や認知能力も高く、犯罪率も下がる傾向にあるとされていて、人生を豊かにするうえで欠かせない能力といえるでしょう。

 

一方で、計算や読み書き、IQなど、数値化できる能力は認知能力と呼ばれます。従来は認知能力が重視されてきましたが、非認知能力を育てる教育への関心も高まりつつあります。

 

 

非認知能力は幼児期から鍛えるのがおすすめ

非認知能力は何歳になっても鍛えられますが、幼児期の早い段階から取り組むのがおすすめです。

幼児期の小さな子どもは、新しいことに挑戦したり、物事を吸収したりする能力を備えています。大きくなってから非認知能力を伸ばそうとするよりも、高い効果が期待できます。

 

また、非認知能力を伸ばせるアクティビティを取り入れやすい点も、幼児期から鍛え始めるメリットです。

非認知能力は、日常生活や遊びの中で伸ばすのが良いとされています。通園や学校生活、家族や友人との関わりの中で、自然と非認知能力を鍛えることができるでしょう。

 

 

「遊び」を通して育もう

前述したとおり、非認知能力は日々の遊びの中で育てるのが良いとされています。さまざまな遊びを取り入れてみてはいかがでしょうか。

この時重要なのが、子どもが自分で考える状況を作るようにすることです。

 

例えば、工作遊びや積み木なら「どのブロックを使うか」「どんなものを作るか」などを考える中で、想像力や物事をやり抜く力、工夫する力などを育てることができます。

 

特定のキャラや人を演じる、ごっこ遊びも有効です。役を振り分ける際にコミュニケーション能力が、役になり切ることで表現力や想像力を鍛えることができます。

 

 

子どもが好きなことをするのが大切

遊びを日常に取り入れる際は、子どもに好きなことをさせる意識を持つことが大切です。親が「子どもの非認知能力を伸ばしたい」と遊びや習い事を強制しても、子どもはやる気が起きません。

 

子どもの興味が次々と別のものに移る場合も、好きなことをさせてあげましょう。子ども自身が気になったことに取り組む中で、想像力や忍耐力が育まれていきます。

 

また、必要以上に子どもに口を出すのも厳禁です。大人が口を出し過ぎると、子どもは指示がないと動けなくなってしまいます。

子どもが安全に遊べる環境を整えたうえで、必要に応じて手助けを行うことがポイントです。

 

 

周囲の人とのかかわりも重視する

認知能力とは異なり、非認知能力ではコミュニケーション能力などの社会的能力が重要視されています。社会的能力は、周囲の人との関わりを通じて育つものです。

家族や友達との関係の中でルールを守ることを知ったり、何かを一緒に達成したり、人を思いやる気持ちを知ったりすることもあるでしょう。

 

また、洗濯物をたたむ、洗い物をするなど、家でのお手伝いも、社会的能力を育むことにつながります。子どもができる簡単なことは、手伝ってもらうのもおすすめです。

手伝ってもらった後は、子どもをしっかりと褒めることもポイントです。褒められることで、子どもに責任感が生まれます。

 

非認知能力は、テストで数値化することはできません。しかし、豊かな人生を送るうえで、必要不可欠な能力です。

さまざまなことを吸収する幼児期のうちから、遊びを通じて非認知能力を育んでみてはいかがでしょうか。