「思考力」が重視される現代

2020年度に学習指導要領が変更され、中学受験では考える力(思考力)を問われる問題が増えてきています。小学生のうちから、思考力を鍛える必要があるということです。

 

一方で、子どもの思考力の伸ばし方がわからないと悩んでいる親御さんも多いかもしれません。子どもの思考力を鍛えるには、日頃の接し方や習慣が重要になります。

 

小学生の思考力の鍛え方1:「なぜだろう」と問いかける

当たり前ですが、思考力は何かを考えている時に伸びます。子どもが何かを疑問に感じるタイミングは、思考力を育む大きなチャンスです。

 

好奇心が旺盛な子どもは、さまざまなことに疑問を抱きます。そのような際に、「なぜだと思う?」と問いかけてあげると、子どもが物事を深く考えるきっかけを与えることができます。

子どもとコミュニケーションを取る際は、気付きや疑問に対して、なぜと問いかけることを心がけてみてください。

 

 

小学生の思考力の鍛え方2:たくさん話をさせる

たくさん話をさせることも重要です。自分の言葉で何かを表現するには、自分でそのことを考えなければいけません。

子どもが感じていることや、考えていることは、積極的に話をさせてあげましょう。

 

親御さんの方から質問を投げかけて、子どもが自分の言葉で話すことができるように促してあげるのも有効です。

 

 

小学生の思考力の鍛え方3:すぐに答えを教えない

子どもから質問を受けた際に、すぐに答えを教えると、思考力を伸ばすことはできません。子どもに聞かれても答えを教えるのではなく「あなたはどう思う?」など、子ども自身で考えることを促してあげてください。

 

さりげなくヒントを出して、子どもに気付きを与えることも重要です。

また、わからない点は親子で一緒に調べてみると、子どもが自発的に学ぶ姿勢を育むことにもつながります。

 

 

思考力は実体験を通して養おう

思考力を鍛える際は、できるだけ実体験を通じて学ぶことを心がけましょう。

例えば、1日の中で感じたことや疑問に思ったことなどを聞いて、振り返りを行うと、自分の考えを整理する力を養えます。

 

ニュースについて親子で話し合うのもおすすめです。日頃から自分の意見を話したり、相手の発言を聞いたりすることで、論理的に考える思考力が身につきます。

 

他にも、プログラミングにチャレンジしたり、思考力を鍛えるドリルを活用したりするのも良いでしょう。

子どもが楽しみながら取り組める方法だと、遊びの中で思考力が身につくのではないでしょうか。

 

 

子どもの行動の否定は厳禁

子どもの行動を否定したり、言動を遮ったりすることは避けてください。

間違っているからと否定してしまうと、子どもの挑戦しようとする気持ちがなくなる恐れがあります。結果として、親や先生などのいうことを聞くだけで、自分で考えようとしなくなる可能性も捨てきれません。

 

子どもの間違いを否定するのではなく、一緒に答えを探せるように接することが重要です。

 

 

試行錯誤をたくさんさせてあげよう

子どもの行動や考えが間違っていて失敗しそうでも、危険がない場合は止めないこともポイントです。

さまざまな方法を試して、考えたことと実際の結果が合っているかを確かめるプロセスも、思考力アップに大きく影響します。

 

大人が「そこはこうするんだよ」と教えるのは簡単ですが、子どもの考える機会は失われてしまいます。遠回りになっても良いので、子どもが自分で考える時間を持てるようにすることが大切です。

 

思考力は、学校の勉強はもちろん、大人になってからも欠かせない能力のひとつです。話す機会を設けたり、「なんで?」と質問を投げたりすることで、子どもの思考力を鍛えていきましょう。

ただし、子どもの発言を否定したり、行動を止めたりするのは避けてください。子どもの行動を見守ることが、思考力を伸ばすための