指定校推薦に欠席はどれくらい影響する?

近年は、多くの高校生が大学に進学しています。大学進学にはさまざまな方法がありますが、受験機会を増やしたり、特定の大学に行くチャンスを増やしたりしたい方に有効なのが「指定校推薦」です。

 

 

指定校推薦とは?

指定校推薦とは、大学が指定した高校の生徒だけが出願できる受験制度のことです。大学側は進学実績をもとに、高校から推薦者の出願を受け付けます。

合格率は非常に高い一方で、通っている高校が指定校ではないと出願できない、授業態度や部活動での活躍なども選考基準になるなど、出願条件は厳しめに設定されているのが特徴です。

 

指定校推薦に遅刻や欠席が関係する理由

指定校推薦の出願要項には、遅刻・欠席の日数が関係することがあります。

 

理由の1つ目が、受験者が高校の代表としてふさわしいか確認するためです。

指定校推薦は、大学と高校の信頼のうえで成り立っています。指定校推薦で入学する生徒は、その高校の代表者です。合格者の素行次第では、翌年度から推薦枠がなくなる恐れもあります。

 

高校側は、しっかりと大学に通ってくれる生徒を送り出す必要があるということです。

結果として、成績や授業態度などの評価が同じであれば、遅刻・欠席日数の少ない生徒の方が有利になります。

 

理由の2つ目が、大学にしっかり通えるかを判断するためです。指定校推薦で入学した生徒が欠席ばかりでは、単位を取れずに中退してしまいます。

大学は、中学や高校と異なり、学生ごとに授業の開始時間などが異なります。

自己管理能力が問われる大学において、遅刻・欠席の数は、問題なく卒業できる生徒かどうかを判断する基準になっているといえるでしょう。

 

 

遅刻・欠席日数の条件は?

指定校推薦を受ける時は、高校3年間での欠席日数をどれくらいに抑えれば良いのでしょうか。

 

大学や高校によって違いはありますが、一般的な指定校推薦における欠席日数の基準は3年間で10日以内とされています。

遅刻または早退は、3回で欠席1回分としてカウントすることが多いようです。欠席はもちろん、遅刻や早退の回数にも注意しましょう。

 

ただし、具体的な欠席の日数は学校によって異なり、欠席日数の条件を設けていないこともあります。詳細は、進路担当の先生に確認してください。

 

 

遅刻・欠席は理由が重要

出願要項に遅刻や欠席がないとしても、回数が多いと面接の時に理由を尋ねられることがあります。理由を聞かれた時に、しっかりと答えられるように準備しておきましょう。

 

遅刻の場合は、電車やバスといった公共交通機関の遅延は、正当な理由として答えられます。

人身事故などが原因で遅刻したのであれば、大きな問題にはなりません。

 

ただし、遅延による遅刻の回数が多いと印象が悪くなる恐れがあります。通学で利用する電車が毎日のように遅延する路線であれば、余裕を持って家を出ることで対処できる可能性があるためです。

 

欠席の場合は、病気やけがは正当な理由といえますが、病気による欠席があまりにも多いと「体調管理ができていない」「仮病でサボっていた」と思われることもあります。

必要以上休まないように、体調をしっかりと整えることが大切です。

 

また、インフルエンザなどの感染症にかかって休んだ期間は「出席停止」となり、欠席にはカウントされません。

部活動の公式戦出場などを理由に学校が欠席を認める「公欠」や、親族が亡くなった時の「忌引き」なども、欠席扱いにならない点は覚えておきましょう。

 

 

遅刻・欠席を挽回する方法

指定校推薦を狙っているものの、欠席日数が10日を超えている方もいらっしゃるでしょう。

 

1年生や2年生の時点で10日以上休んでしまっている時は、これ以上遅刻・欠席の回数を増やさないことが大切です。

例えば、「1年生の頃は遅刻が多かったものの、3年生になってからは改善しました」などと面接でアピールすれば、評価を下げずに済む可能性があります。

 

また、指定校推薦の合否は遅刻や欠席だけでなく、授業態度や成績、部活動の実績なども加味されるものです。授業を真面目に聞く、提出物の期限を守るなど、学校の勉強に意欲的に取り組むことも、遅刻欠席の挽回につながります。

 

指定校推薦を狙っている方は、体調管理を徹底し、遅刻や欠席を極力減らすことを心がけましょう。