「家庭学習」は学力向上のカギ

「全国学力・学習状況調査」によると、子どもの学力向上には家庭学習が有効だとされています。※ ただ勉強すれば良いわけではないものの、やはり自宅で勉強する習慣を持つ子どもの方が、学力は上がりやすいということです。

 

しかし、ゲームや友人との遊びに夢中で、なかなか家では勉強しないという子どもも多いでしょう。

小学生の子どもに家庭学習を習慣化させるには、どうすれば良いのでしょうか。

※参照:国立教育政策研究所「令和5年度 全国学力・学習状況調査 報告書・調査結果資料」

https://www.nier.go.jp/23chousakekkahoukoku/index.html

 

 

学力向上だけじゃない! 家庭学習のメリット

家庭学習によって得られるメリットは、学力の向上だけではありません。

 

1つ目のメリットが、計画力が身につくことです。家庭学習は学校の勉強と異なり、先生が何をやれば良いのか指示してくれません。自ら計画を立てたり、目標を決めたりする必要があります。計画に沿って行動する力や、目標を達成する力を身につけることが可能です。

 

2つ目のメリットが、自己管理能力が身につくことです。友達との遊びの約束やゲーム、アプリなど、小学生の子どもには誘惑がたくさんあります。

そのような誘惑がある中で家庭学習を行うことによって、自分自身を律したり、管理したりする能力を鍛えられます。

 

また、勉強する習慣が身につくこともメリットです。毎日決まったタイミングで家庭学習を続けるうちに、勉強が子どもの生活習慣の一部になります。

勉強は、中学校や高校に進学しても続けなければいけないものです。勉強する習慣を早めに身につけることは、将来の役にも立ちます。

 

 

家庭学習の効果を高める3つのポイント

多くのメリットがある家庭学習ですが、ただ勉強をさせれば良いわけではありません。場合によっては、勉強が嫌いになってしまうことも考えられます。

家庭学習の効果を高めるには、勉強をさせる環境と時間、使用する教材の3点が重要です。

 

学習環境は、子どものやる気に大きな影響を及ぼします。机の上をきれいに整えておく、スマートフォンやゲーム機を見える場所に置かないなど、子どもが集中できる環境を整えてあげましょう。

自分の部屋よりリビングの方が勉強しやすいという子どももいます。勉強をする場所は、子どもが一番やりやすい場所で構いません。

 

時間に関しても、いつ・どれくらい勉強させるかにルールはありません。保護者や子どもにとって負担になりにくい時間に勉強を行うと良いでしょう。

低学年の子どもに長時間勉強させると、かえって勉強に苦手意識を持つ恐れがあります。短時間でも良いので、習慣として取り組むことが大切です。

 

勉強する教材は、子どもの成長や学習状況に適したものを用意しましょう。難しい問題を無理に解かせると、勉強が嫌いになったり、苦手意識を持ったりすることにつながります。

まずは、基礎的な勉強を中心に行い、成功体験を増やすことが大切です。

 

 

小学生の家庭学習では何をさせれば良い?

小学生の家庭学習では、何を行えば良いのでしょうか。家庭学習で取り組みたい内容の例としては、以下が挙げられます。

 

・国語:文字の読み書き、日記を書く、ことわざ・熟語などを知る、読書 など

・算数:時計を読む、計算問題を解く、長さや面積などの単位を知る、グラフを読む など

・その他の強化:地図を作ってみる、生き物を観察する、英語であいさつする など

 

特に、国語や算数は低学年のうちから勉強する科目です。基本的なところから、徐々に難しい内容に踏み込んでいくと良いでしょう。

英語や理科、社会などの教科は、子どもが興味を持ちやすい、生活の中でなじみのあるテーマから家庭学習に取り組んでみるのがおすすめです。

 

また、家庭学習は、学校の宿題が終わってから取り組むこともポイントです。まずは、学校で出された課題を終わらせてから、家庭学習で足りない部分を補足するようにしましょう。