小さい子どもが時計を読めるようになるメリット

小学校の入学準備として押さえておきたいのが「時計の読み方」です。

 

「23時になったからそろそろ寝よう」などと、大人は自然と時間を意識しながら生活しています。しかし、時計が読めない子どもは、この時間に何かをするという感覚が身についていません。

時計が読めるようになると、「3時だからおやつ」「6時だからお風呂」といった意識が持てるようになり、生活リズムが整います。

また、「予定の時間までどれくらいの猶予があるか」を意識できるようになるのもメリットです。時間の感覚が身につくことで、見通しを立てて行動できるようになります。

 

 

時計の読み方はいつから教える?

時計を読むには、数字を読めたり、数の概念を理解したりする必要があります。数字が読めるようになり、数の概念を理解し始めてから、時計の読み方を教えると良いでしょう。

 

ただし、時計の読み方は小学校に入学してから、算数の授業で習います。学校生活を送るうえで役立つのは確かですが、入学前に必ず覚える必要はありません。

無理のない範囲で、ゆっくりと教えていきましょう。

 

 

ステップ1:短針を読むところから始める

時計の読み方は、数字が読みやすく、時刻が直感的にわかりやすいアナログ時計を使って教えます。リビングなど、子どもの目につきやすい場所に設置すると良いでしょう。

 

最初は「時」を示す短針を読む練習から始めるのがポイントです。「分」を示す長針と違い、文字盤の数字をそのまま読むだけなので、子どもでも簡単に覚えられます。

 

「短い針が6のところにあるからお風呂に入ろう」「短い針が3のところに来たらおやつの時間ね」などと声掛けすることも大切です。生活に身近なことと結びつけると、時間の感覚をつかみやすくなります。

 

短針が数字の間にある時はわかりにくいので、短針が数字と重なったタイミングで声掛けをすると良いでしょう。

 

 

ステップ2:「ちょうど」と30分を教える

短針が理解できたら、6時や3時といった「ちょうど」の時刻と、6時半などの30分の時刻を教えましょう。

 

コツは、暮らしの中で時間が過ぎているのを理解させることです。

「3時からおやつを食べて、3時30分になったらお散歩に行こう」などと声掛けすると、時間の感覚を身につけやすくなります。

 

 

ステップ3:5分の単位を教える

ちょうどや30分も子どもがわかるようになったら、5分単位で読み方を教えていきましょう。文字盤の1が5分、2が10分と、数字が1変わると5分進むことを伝えます。

 

とはいえ、「長い針が1だと5分、2なら10分」などと伝えても、子どもはなかなか理解できません。

「長い針が2の場所に来たら10分だから、10分までに出かける支度をしようね」などと、予定を伝える時に声掛けを行うのがコツです。時間に合わせて行動する意識を身につけることにもつながります。

 

60までの数字を子どもが数えられる時は、1分単位で読み方を教えるのも良いでしょう。

 

 

時計の読み方を教える時のコツ

時計の読み方を子どもに教えていくうえで大切なことは、日々の生活と時間を結びつけることです。「8時に起きて、8時30分に朝ご飯を食べる」など、日常生活の中で時計を見る習慣をつけると、理解を進めやすくなります。

おやつや好きなテレビ番組など、子どもが楽しんでいることと時間を結びつけるのも良いでしょう。

 

また、子どもにクイズ形式で時間を聞いてみるのもおすすめです。「今何時?」などと聞いてみることで、遊びながら時計の読み方を練習できます。

最初は短針がどこを指しているのか聞いてみて、次はちょうど・30分を聞いてみる、その次に15分を聞いてみるなど、少しずつレベルを上げていくのがポイントです。

 

時計の読み方を覚えることには、生活習慣を整えたり、時間感覚を身につけたりと、さまざまなメリットがあります。子どもの負担にならないように、焦らずに読み方を教えていきましょう。