受験する大学を決める時に、偏差値の高さやその知名度だけで選ぶような人もいます。そうしたタイプの人に志望校を書かせると、偏差値が高い順に志望校がならんでいることが多いです。なかには、文学部と経済学部・商学部などが混じっていることもあります。酷い例になると、法学部に芸術学部、そして医学部への希望が一緒にならんでいるのです。こういう人は、自分が将来どんな職業に就きたいのかはまったく考えていないのではないでしょうか?大学には、確かにイメージや格がありますが、そうしたイメージや偏差値だけで受ける学部を選ぶと将来困ることになります。何故なら、大学はイメージ産業とは違うからです。大学は高等教育機関です。大学に入って何を学ぶかによって、将来の職業も自ずと決まってきます。 そして、いろんな人の人生を見ると、社会に出て様々な分野で活躍している人のほとんどが、大学時代に学んだ知識を生かしています。そのため、受験する大学を選ぶ時には、その大学で何を学べるかを主眼に置いて考えた方がいいです。 実は、知名度の低い大学であっても、よい教育をしているところがたくさんあります。まずは、学校案内のパンフレットをしっかりと読みましょう。もちろん、書かれているとおりの教育が絶対に行われているかどうかは分かりません。しかし、意欲的に新しい教育をしている大学も多くあります。残念ながら、有名大学であっても昔から伝わっている時代遅れな教育方法をしてしまっているところもあるのです。 それを知れば、有名かどうかを気にするよりも、自分にとってよい教育をしてくれる大学に行ったほうが得をします。低い偏差値で入れて、社会に出た時に役に立つ教育をしてもらえるのなら嬉しいかぎりですよね。偏差値の高さだけで大学を選んだりすれば、失敗してしまうのは目に見えています。 偏差値というものは時代によっても変化します。今は偏差値が高くても、10年後には低くなっている場合も考えられます。会社に入社する時には、有名大学のほうが有利だと考える人もいるでしょう。でも、今の大学の偏差値は、会社のトップの人にとっては、はっきりと分からないのが現実です。 それに、会社のトップにいる人間にとって最も重要なのは、あなたがその会社にとって有益な人物であるかどうかです。つまり、あなたがその会社を盛り立てていく力があるかどうかが最も重要視されます。 だから、偏差値に左右されるよりも、自分が将来何をしたいのかをよく考えて志望校を決めるべきですね。そして、その大学に入学したらその分野で誰にも負けない力を身に付けるように努力しましょう。 そうするために、志望校を選ぶ時には、将来自分がやりたいことから逆算して考えるのがいいですね。また、行きたい企業がどこの大学の学生を多く採用しているかを調べましょう。ただし、企業のホームページなどを見ても、そうしたことはほとんど書かれていないことも多いですよね。 つまり、「うちの会社は学歴などよりも実力を重視して選考を行っています」ということをアピールしたいのでしょう。ところが、そのような企業ほど超一流の大学を出た若者たちが多く集まっていることがよくあります。 どんな企業に卒業生が行くのかを調べたければ、大学のホームページを見ればわかります。就職実績の高い学校なら、この有名企業に卒業生が何名入りました、と正直に書いてあります。だから、大学のホームページを見て、自分が入りたい企業へ人材を多く輩出している大学を選ぶのがいいですね。