同じ幼児相手の仕事だけど……幼稚園教諭と保育士、どこが違うの?
人気が高い幼稚園教諭・保育士子どもが将来就きたい仕事として挙げることが多い幼稚園教諭・保育士。第一生命保険が毎年発表している、幼児・小学生対象の『大人になったらなりたいもの』アンケートでも上位の定番となっています。また近年は幼稚園教諭や保育士の免許が取得できる学部・学科の新設も多く、その人気を裏付けています。 幼稚園教諭と保育士の違い今この文章を読んでいる人のほとんどは、小学校入学前に『幼稚園』と『保育所』のどちらかに通っていたことでしょう。どちらも幼児とかかわる仕事ですが、実はさまざまな違いがあります。まず、管轄する省が異なります。幼稚園は『教育機関』なので文部科学省管轄ですが、働く親が子どもを預ける『保育・福祉施設』である保育所は厚生労働省管轄です。対象となる子どもの年齢や預かる時間も異なり、幼稚園は3~5歳が対象で1日4時間程度ですが、保育園は0歳時から預かってもらえる上に1日の預かり時間も8時間程度。その中にはお昼寝の時間もあります。よって、『教育者』としての性格が強い幼稚園教諭、『生活の面倒を見る』保育士という分類が成り立ちます。もっとも、最近では『幼保一元化』の流れが強まっています。『認定こども園』という幼稚園・保育所両方の性格を併せ持った施設がつくられたり、既存の幼稚園の中にも預かり保育サービスを行うところが増えたりして、幼稚園と保育所の境界は少しずつあいまいになってきています。 幼稚園教諭・保育士になるには?幼稚園教諭・保育士とも、4年制大学や短大、専門学校で養成課程を経て免許を取得するのが一般的です。注意したいのは、幼稚園教諭については4年制大学と短大・専門学校では取得できる免許が違うことです。大学卒は一種免許、短大・専門学校卒は二種免許となりますが、職務内容には特に違いはありません。そのため、早く働き始めたいなら短大・専門学校で十分といえます。しかし、長期的なキャリアを考えると、大学卒の一種免許取得者のほうが優遇される傾向にあるようで、自分のキャリアビジョンにあった学校をよく考えて選びましょう。また、近年進んでいる『幼保一元化』の影響で、これからは幼稚園教諭・保育士両方の資格を持っていたほうが有利と言われています。4年制大学では両方の免許を取得できることが多いので、長期的に働き続けるつもりであれば4年制大学を選ぶことをおすすめします。