「えっ、こんなことも試験に?」 公務員になりたい人が高校までにやっておくべきこととは?
安定、やりがい……公務員、人気の理由バブル崩壊以降、公務員は就職先として高い人気を保っています。最大の理由は、勤め先が公的機関なので倒産の心配がなく、定年まで勤め続けられるから。親も子どもが公務員になればきっと安心することでしょう。家庭で「公務員を目指しなさい」と言われている人も多いはず。しかし公務員のよさはそれだけにとどまりません。国民や住民のために尽くすことができるのも大きな魅力です。私たちが、警察官、消防士のように体を張って住民の命を守る仕事にカッコよさを覚えるのも、やはり『世のため人のため』に働くことができるからでしょう。人の役に立つ仕事ができるというのも、公務員が人気になる理由のひとつです。 公務員試験の内容さて、その公務員になるには公務員試験をパスしなければなりませんが、この試験というのがかなりの難関です。どんな内容が出題されるのか、知っていますか?特徴は、とにかく科目数が多いこと。学科の筆記試験である一次試験、論作文や面接を中心とする二次試験があり、さらに三次試験で面接が課される場合もあります。このうち、一次試験には教養試験と専門試験があり、教養試験では人文科学・社会科学・自然科学・文章理解・数的処理など、専門試験では、大卒者対象の事務職であれば大学レベルの法律学・政治学・行政学・経済学など、技術職なら数学・物理学・化学などが出題されます。 教養試験で必要となるのは、高校までの学力! 見ているだけでも大変そうですが、ここで取り上げたいのは教養試験。出題される内容は高校までの事項ですが、文系科目・理系科目双方から幅広く出題され、しかも試験時間が短いため、多くの受験生は苦労します。まんべんなくどの分野でも高い正解率が求められる上に、短時間で答えを導き出せないといけません。大学卒で公務員試験を受験する人は文系学部出身者が多いのですが、文系学部では大学入試時に数学や理科の試験がないか、あってもセンター試験だけということが多く、高校時代からあまり勉強しないまま大学生になっている人が多いようです。そのため、公務員試験の勉強を始めたときに、自然科学、あるいは算数的センスが求められる数的処理でつまずくケースが多々見られます。方程式の文章題や図形の問題、ベン図を書いて整理する問題など、「昔やったことはあるけど、どうやって解いたかな……?」と悩むこともしばしば。また、文系によくいる数学嫌いの人は、そもそも数学が必要というだけで公務員試験の勉強が嫌になるということも……。 公務員になりたいなら、高校までの学習内容を大切に!ということで、公務員になりたいと考えている人へのアドバイスは『高校までの勉強は手を抜くな!』です。前述したように公務員試験では多くの科目を勉強しなければならないので、高校までに基礎をしっかり作っている人は、他の専門科目に勉強時間を割くことができ、有利になります。さらに、大学入学後、高校までの学習内容を活かせる家庭教師や塾講師のアルバイトができるという点でも『おいしい』といえます。教えていると、知識を忘れないだけでなく、知らず知らずのうちに頭の中が整理されて回転が速くなり、問題を解くスピードという武器も手に入れられるのです。もちろん、アルバイト代を参考書代や公務員試験対策の専門学校の学費に充てられるというメリットもありますが……ぜひ、早いうちから公務員試験を意識して学習に取り組んでください!