小論文、開始後すぐに書いてはいけない!? その理由とは?
開始後すぐに書き始める人、いませんか?小論文の模試や講座などで、時間を計って書く練習をした経験がある人は多いと思います。しかし、そのとき、開始後すぐに解答用紙に書き始めてしまった人はいませんか?実は、よい小論文を書く上では、これはNGな行動です。なぜでしょうか? 思いつきだけでは、小論文は書けない!いきなり書き始める人は、問題文を読んだ時点で思いついたことをすぐに書き始めてしまいます。しかし、その時々に思いついたことを書くだけでは、どうしても途中で話がずれたり、問題とは関係のない内容を書いてしまったり、ひどいときには最初と最後で主張が180度逆になったりしてしまいがちです。これでは、最初から最後まで筋の通った論理的な文はまず書けません。つまり、思いつきだけでは小論文は書けないのです。 書く前に、まずは構成メモを考えようよい小論文を書くためには、まず問題の内容に合った主張ができるような構成を考える必要があります。いきなり書き始める前に、まず問題用紙の余白などにメモをとり、構成を立ててから書くようにするべきです。一般的に、600字なら3~4段落、800字なら4~5段落に分けるのがよいとされています。まず、第1段落で、自分の主張を示しましょう。併せて、そう考える理由も簡潔に述べておくことも多いです。続けて、第2段落以降で、主張の理由や背景などを具体的に述べていきます。このとき、第1段落で述べた主張とのつながりを失わないよう気をつけましょう。主張と、そう考える理由や背景がそろって初めて、読む人に伝わりやすい論理的な主張を行うことができます。自分の主張と逆の立場の意見を取り入れ、対比しながら自分の主張がより優れていることを示す手法もあります。こうした対比のテクニックは、国語の評論文において非常によく用いられているので、小論文を練習する際には参考になります。また、「○○についての問題点を述べよ。」といった問題では、ただ問題点だけを述べるのではなく、考えられる対策についてもふれておくべきです。入試で課せられる小論文では、あなたがこれから社会に出ていく中で出くわす様々な問題に対して対処する能力、すなわち問題解決能力についても試されているからです。そして、最終段落では、これまで述べてきた内容を整理し簡潔にまとめましょう。 構成の“でき”が、小論文の“でき”を左右する!小論文試験で与えられる時間はそう長くありません。始まったら、素早く構成メモを作っていきましょう。各段落に書く内容を簡単にメモ書きしたら、首尾一貫しているか、問題の内容に沿っているかを確認します。それができたら解答用紙に書き始めていきましょう。あとは、構成のとおりに書いていけば、小論文としての形式が整います。最初は構成づくりに戸惑うかもしれませんが、慣れてくればぐっと小論文らしい文章が書けるようになります。まずは、論理的な構成づくりに取り組んでみましょう!