222(コラム)

国公立大+私立大の併願について考える

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国公立大+私立大の併願について考える

国公立大受験生にとって、頭を悩ませられるのが併願校です。国公立大は競争率が高く、現役での大学進学を希望する場合には、私立大を併願することになります。私立大は国公立大と比べ学校数も多く、受験方式も様々なものがあるため、多様な併願パターンを組み立てることができ、それによって受験勉強への取り組み方も変わってきます。

 

今回は、国公立大+私立大の併願パターンの中から代表的なものを紹介し、それぞれに合わせた受験勉強への取り組み方について見ていきましょう。

 

国公立大と私立大、併願の流れ

国公立大受験生にとっては国公立大が本命校なので、私立大はたいていの場合「押さえ」としての位置づけです。そのため、合格すればその学校に必ず入学することになる「専願」タイプの私立大推薦入試は受験できません。

 

そこで、主な受験パターンは、

(1)センター試験→私立大一般入試→国公立大二次試験

(2)センター試験→私立大センター試験利用入試→国公立大二次試験

(3)私立大公募制推薦入試(併願)→センター試験→(私立大一般入試)→国公立大二次試験

 

という流れになります。

 

パターン(1

一般的な併願スタイルです。センター試験後2月にかけて行われる私立大の一般入試を受験します。センター試験の結果に関係なく私立大の試験のみで合否が決まるため、センター試験で失敗してしまった場合でも対応しやすいパターンですが、一方で併願校が多くなると入試日程もそれだけハードになります。

 

また、センター試験や国公立大二次試験とも違った学校ごとに異なる傾向の入試が行われるため、受験校を早めに決定し、センター試験対策に集中する3年生の12月~1月中旬より前に、各私立大の入試傾向に合わせた問題演習を行っておく必要があります。特に、ほとんどの私立大受験生が受ける英語は、単語・熟語や文法問題の占める割合がセンター試験や二次試験より高いので、単語・熟語・文法の知識を早めにインプットしておくことが重要です。

 

パターン(2

私立大のセンター試験利用入試を受験することで、わざわざ私立大の一般入試を受験しに行く手間や、私立大の受験対策に充てる時間を省くことができます。そのため、センター試験後の約1ヶ月は国公立大二次試験の勉強に集中できます。二次試験の配点が多い大学、特に理系では二次試験対策が重要なため、二次試験の勉強時間を確保する上では有効な受験パターンです。

 

しかし、私立大のセンター試験利用入試は合格のボーダーラインが高めになっていることが多いので、併願校のランクに気をつけなければなりません。また、上位私立大はセンター試験前に出願期日が設定されている場合がほとんどで、センター試験の結果が思わしくなくても受験を取りやめることができません。センター試験で失敗した場合に備えて、センター試験後に出願できる私立大を探し、準備しておく必要があります。

 

パターン(3

私立大の公募制推薦入試を併願する受験パターンです。年内に入試が行われるので、センター試験前に「受験慣れ」ができ、合格できればセンター試験に余裕を持って臨めるというメリットがあります。また、私立大の推薦入試は一般入試に比べ問題が易しいのも特徴です。試験に不慣れで、不安を感じる人にお勧めの受験パターンといえます。

 

一方で、入試が早い分受験勉強にかけられる時間も少なくなる上、センター試験の対策を行う時期と重なるのでセンター試験対策がおろそかになりやすいという欠点もあります。また、入学金・学費の納入期限が国公立大の合格発表より早い傾向があるので注意が必要です。

 

自分に最適の受験パターンを考えよう

以上に挙げたほかにも、国公立大の推薦・AO入試との併願パターンなどもあります。先生や家族とも相談し、また自分の志望校の入試制度や入試問題をよく調べ、できるだけ負担が少なく、かつ第一志望校の合格可能性を高められるような受験パターンを組み立てていきましょう。

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