私立大入試『センター試験利用方式』を受験する際のチェックポイントをまとめてみました
センター試験利用入試って、どんな入試だろう?
私立大の入試方式のひとつに『センター試験利用方式』(以下、センター利用入試)というものがあります。その名の通り、センター試験を入試選抜に利用するものですが、一口に『センター利用』と言ってもさまざまなタイプの入試が行われています。
センター利用入試は、うまく利用すれば受験生の時間的・経済的負担を減らすことができる利便性の高い入試方式です。しかし、よく調べないと「出願に間に合わなかった」「大学の独自試験も受けに行かないといけなかった」といった問題が発生する可能性もあります。
そこで今回は、センター利用入試を受験する際のチェックポイントをまとめてみました。ぜひ、参考にしてみてください。
チェックポイント(1) 出願期限はいつまでか
まず気を付けたいのは出願期限です。センター利用入試と一口に言っても、出願期間は大学や入試方式によって大きく違います。
今まで、関西地区では立命館大学や関西大学、関東地区では明治大学や法政大学などの上位私立大は、出願期限をセンター試験前に設定しています。この『センター前』タイプは、センター試験の結果を見てから出願することができません。そのため、もしセンター試験の結果が思わしくなかった場合、センター試験後に再度別の大学の試験を受ける必要があります。その代わり、センター試験後に出願者数が変動しないので、予備校が行う『センターリサーチ』で出願者数や合格可能性をある程度正確に知ることができます。
一方、中堅以下の私立大では、センター試験後に出願できるタイプの入試も行われていることが多いです。センター試験直後に出願期限が設定されているものから、他大学の入試がおおよそ一巡した3月に再度出願できるものまでさまざまです。『センターリサーチ』の結果を見てから出願することもできるので、各大学の入試方式や出願期限を調べておき、センター試験の結果次第で柔軟に使い分けることがポイントです。
チェックポイント(2) センター試験のみでOKか
センター利用入試とは、ほとんどの場合『センター試験の結果のみを利用する入試』を指します。しかし、中には『センター試験+大学の独自入試』という2段階の選抜を行う方式もあります。これは『センター併用入試』と呼ばれることが多いですが、入試方式に詳しくない受験生の中には、センター併用入試であることに気付かないまま安易に受験を考えている場合もあるので要注意です。
チェックポイント(3) 合格ラインはどのぐらいか
センター利用入試は、合格のボーダーラインが高めになるという特徴があります。これは、大学独自の試験を行う入試方式に比べセンター試験枠の合格者の定員が少なく、またセンター試験を受験している国公立大受験者が併願しやすい方式だからです。国公立大のセンター試験ボーダーラインはおおむね7割以上、難関大では8割を超えます。そのため、私立大センター利用入試のボーダーラインもそれに近い水準になります。
センター利用入試を検討する場合は、予備校のデータなどから志望校のボーダーラインを確認しておき、そのラインを超えることを目標に受験勉強に取り組みましょう。また、センター試験後には自己採点結果に基づき、別の大学に出願し直すかどうかすぐ検討するようにしましょう。