就職率の高い大学選びのポイントは?
就職率の高い大学選びのポイントは?
最近では大学を選ぶ時の条件として、就職に強い大学であるかも重要になってきます。「就職率」がどれだけ高いかどうかは、偏差値や入学後に学べる内容と同様に、事前に知っておきたいポイントですよね。
偏差値の高い人気大学ほど就職に有利だと思われていますが、実際はどうなのでしょうか?ここでは就職率の高い大学の条件を紹介すると共に、近年における大学の就職率をランキングで紹介します。
大学の就職率、どうすれば分かる?
大学における就職率は、卒業生や大学が学生の就職のために行っている取り組みに表れます。大学の就職率をチェックしたい場合は、以下の点に気を付けると良いでしょう。
・就職先のチェック
大学のみならず、学部や専攻によっても就職実績は異なります。ホームページなどで学部や学科での就職先をチェックするといいでしょう。
・就職支援が充実しているか
最近では多くの大学が、インターンシップ制度や就職ガイダンス、資格取得のための課外講座といった就職支援制度を設けています。こうした制度が充実しているかどうかも、学生の就職に大きく影響します。
・キャリア開発プログラムの有無
就職に力を入れている大学では、入学から卒業までの将来設計を促し、卒業後の進路に向けてアドバイスをするキャリア開発を行っています。キャリアカウンセラーや相談員といったサポートしてくれるスタッフがいるか、資格取得のための支援を行っているかなどをチェックしておくと良いでしょう。
・ゼミや研究室が、企業と連携した共同研究を行っているか
大学の中には、所属しているゼミや研究室と企業が共同で研究しているところもあり、そのつながりから就職に結びつくケースもあるそうです。どのような企業と連携した研究を行っているのか把握しておくと将来役に立つかもしれません。
「有名大学=就職率が高い」とは限らない?
2016年3月の東洋経済オンラインによると、就職率が高い大学は以下のようになっています。
1位・長岡技術科学大学(就職率97%)
2位・ノートルダム清心女子大学(就職率96.4%)
3位・藤田保健衛生大学(就職率96.3%)
4位・宮城大学(就職率96.1%)
4位・金沢工業大学(就職率96.1%)
4位・福井大学(就職率96.1%)
7位・愛知工業大学(就職率95.9%)
8位・東京薬科大学(就職率95.3%)
9位・東北工業大学(就職率95.0%)
10位・芝浦工業大学(就職率94.9%)
この結果を見て、意外に思う方も多いのではないでしょうか。
誰でも知っているような名門大学が、上位10校には入っていないのです。
代表的な名門大学の順位を調べてみると、慶應義塾大学の就職率は83.6%で189位、早稲田大学の就職率は82.6%で211位、京都大学の就職率は80.8%で233位となっています。そして難関国立大学である東京大学は、なんと就職率72.6%で284位でした。
就職率ランキングの傾向を分析すると、理高文低の傾向が強く、理工系や医療系といった分野で専門性が高い大学が上位にきているようです。
しかし、「就職偏差値ランキング委員会」というホームページによると、2015年度入社の有名企業への大学別採用数ランキングでは、やはり慶應義塾大学や早稲田大学、東京大学、一橋大学、京都大学、立教大学などの名門大学が目につきます。
一口に「就職率」と言っても、大手企業に就職できるかどうかなど、基準によってその高さも異なってくるようです。
こうしたデータももちろん大切ですが、自分がどんな企業に就職したいのかしっかりイメージして大学を選ぶことが何よりも重要だといえるでしょう。
多くの大学のパンフレットでは、卒業生の就職先や就職支援制度について記載されています。その他の細かい情報について知りたい場合は、オープンキャンパスや説明会などで話を聞くといいでしょう。