「センター試験利用入試」のメリットとデメリットとは?
「センター試験利用入試」のメリットとデメリットとは?
「センター試験利用入試」という方式を採用する私立大学が増えています。
大学入試センターが発表した平成28年度の試験情報によると、この年には4大学8学部が新たにセンター試験に参加し、参加する私立大学の合計は527大学となりました。
センター試験利用入試を選択することで、受験にかかる負担を軽減できるかもしれません。センター試験利用入試がどのような入試制度なのか、そしてどのような長所と短所があるのかを把握しておきましょう。
センター試験利用入試とは
センター試験利用入試は、名前の通り、センター試験の結果が合否の判定に使われる入試制度のことです。現在では、8割以上の私立大学がこの入試制度を採用しています。
学校によって、試験方式は「センター試験の結果だけで判定をする方式』と「センター試験の結果と大学独自の試験の結果の両方で判定をする方式」の2種類に分かれます。対象となる科目教科は3教科以下が一般的ですが、難関の私立大学の中には、4教科や5教科を対象にしているところもあります。
センター試験利用入試のメリット
・受験料を安く抑えることができる
センター試験利用入試は、一般入試に比べて受験料が安い傾向があります。私立大学の一般入試の受験料は3万5,000円ほどですが、センター試験利用入試の受験料は1万5,000円や2万円と比較的安く、費用を抑えて試験を受けることができます。
・たくさんの試験を受ける手間が省ける
センター試験の結果のみを合否の判定に利用するセンター試験利用入試であれば、たくさん試験を受ける手間が省けるので、受験にかかる負担を減らすことができます。
また、ほとんどのセンター試験利用入試では一般入試との併願が認められているので、同じ学校にチャレンジする機会を増やせるのもメリットと言えるでしょう。
・移動の手間やコストを省ける
センター試験は地元で受けることができるので、受験のために遠くまで移動する必要がありません。センター試験利用入試を選択することで、移動にかかる時間や費用が節約できます。
センター試験利用入試のデメリットや注意点
・倍率が高くなる傾向がある
センター試験利用入試の募集人員は一般入試よりも少ないことが多く、出願しやすいために、倍率が高くなる傾向があります。センター試験利用入試を受ける場合は、一般入試より合格ラインが高くなってしまうことを覚悟しておきましょう。
・早めに出願しなければいけない場合がある
センター試験利用入試を実施している大学の多くは、出願期限をセンター試験の後に設けています。しかし、中にはセンター試験を受験する前に出願をしなければいけない「事前出願方式』を採っている大学もあります。受験を検討している大学が事前出願方式を採用している場合は、早めの志望校決定が必要です。
・センター試験の出願時に入試科目を確定させる必要がある
センター試験では、出願する時に受験科目を登録します。センター試験利用入試の出願はさらに後ですが、センター試験に出願する時点で、志望校が何科目を対象にしているのかを確認しておく必要があります。
注意すべきポイントもありますが、センター試験利用入試は、うまく活用すれば負担を抑えて大学受験を乗り切るのに役立つでしょう。
センター試験利用入試の特徴に注目して、受験の選択肢の1つとして検討してはいかがでしょうか。