大学入試の基礎知識。「公募推薦」と「指定校推薦」の違い、わかりますか?
大学入試の基礎知識。「公募推薦」と「指定校推薦」の違い、わかりますか?
高3の2学期に入ると、推薦入試の出願が始まります。受験生の多くが推薦入試を利用していますが、その種類は大きく「公募推薦」と「指定校推薦」の2つに分かれています。同じ推薦入試でも、この2つは出願資格や選考の流れが違います。今回はそれぞれの推薦入試の基本的な情報を紹介します。
「公募推薦」「指定校推薦」の特徴
「公募推薦」は多くの大学が行う推薦入試で、大学が定めた出願資格を満たし、出身校の校長から推薦状をもらえれば誰でも応募できます。多くの大学が出願資格の基準に評定平均値を利用していますが、スポーツや文化活動、委員会活動などの実績を評価する「公募制特別推薦入試」を実施している学校もあります。多くの公募推薦では9月から10月頃に出願が始まります。その後、2学期の中頃から後半にかけて選考が行われ、2学期中に合否が発表されます。
「指定校推薦」はおもに私立大学で実施されている推薦入試で、大学が指定した高校の生徒でなければ出願できません。推薦枠を上回る応募があれば、成績や部活動の実績、生活態度を考慮して校内選考が行われます。校内選考を通過すれば高確率で合格できます。指定校推薦は7月から9月にかけて校内選考が行われ、通過した後で出願と選考試験が行われます。指定校推薦も2学期中に合否が決まります。
覚えておきたい推薦入試の基本情報
公募推薦も指定校推薦も、多くの学校では書類選考や小論文、面接による選考を行っています。書類選考には、評定平均値や生活態度などが書かれた調査書や、推薦の理由が書かれた推薦書、志望理由書などが使われます。大学によっては、学科試験や実技試験を課しています。国公立大学には推薦入試にセンター試験の成績を用いるケースもあり、その場合は合否が決まるタイミングが一般入試の時期と重なります。
また、近年はAO入試という、推薦状がいらない入試を行う大学が増えていますが、一部の大学が導入している「自己推薦入試」と混同される場合があります。どちらも推薦状の提出は不要ですが、AO入試は書類審査や面接などで受験生の意欲や適正を審査するのに対し、自己推薦入試は受験生の実力や実績を審査するという違いがあります。
このように、推薦入試にはそれぞれ特徴があります。さらに、スケジュールや審査方法などの具体的な内容は学校ごとに違います。推薦入試の受験を検討している人は、志望校の募集要項を細かく確認して計画を立てましょう。