中学校の部活動は入ったほうが良い? 部活のメリット・デメリットを解説
部活選びは慎重に
中学校に入学すると、多くの生徒は何らかの部活動に入ります。途中で別の部活動に転部したり辞めたりもできますが、基本的には3年間同じ部活道に所属することになるでしょう。
部活動に入るか否か、あるいはどの部活動に入るかという選択は、3年間の中学校生活を左右するといっても過言ではありません。後悔のないよう、慎重に選ぶことが大切です。
運動部の特徴
部活動は「運動部」と「文化部」に大きく分けられます。まずは運動部の特徴を見ていきましょう。
運動部はスポーツ系の部活動で、男子は約7割、女子は6割弱の生徒が所属しています。※1
代表的な運動部としては、野球部やサッカー部、バスケットボール部、バレー部、テニス部、ソフトボール部、卓球部、バドミントン部、柔道部、剣道部、陸上部、水泳部などが挙げられます。
運動部では、チームもしくは個人で目標達成に向けて練習やトレーニングを行うため、それなりに時間や体力を部活動に注がなければなりません。
学校や部活動にも左右されますが、練習時間は平日だと1~2時間程度、土曜日で3時間程度と、慣れないうちはかなりきつく感じるでしょう。
授業前に朝練があったり、夏休みには合宿が行われたりすることも多いようです。
全国大会に出場する強豪チームともなるとレギュラー争いも熾烈で、3年間補欠というのも珍しくありません。
上下関係が厳しい傾向にあり、先輩のいうことは絶対という「体育会系」の風潮が根強く残っている部活動もあります。
※1「令和元年度全国体力・運動能力、運動習慣等調査結果」(スポーツ庁)
https://www.mext.go.jp/sports/b_menu/toukei/kodomo/zencyo/1411922_00001.html
文化部の特徴
文化部は運動部ほど練習がきつくない傾向にあります。吹奏楽部や軽音楽部、合唱部、美術部、書道部、茶道部、演劇部、放送部、将棋部、園芸部、パソコン部などが代表的です。
活動内容は部活動によって大きく異なります。大会やコンテストのある吹奏楽部などでは運動部並みの練習が行われる一方で、遊び程度の活動やほとんど活動していない部活もあるのが特徴です。
上下関係は運動部ほど厳しくない傾向にあり、体育会系の雰囲気が苦手な生徒でも馴染みやすいでしょう。
部活動に入るメリットとは?
部活動に入ると友達や仲間ができやすく、日々の練習や活動を通じて絆を深め合うことができるのが最大の魅力です。
特に運動部の場合は、練習が厳しいほど仲間意識が芽生えるでしょう。大会というひとつの目標に向かってチームが一丸となる経験は、青春時代の良い思い出となります。
大会での勝利や記録の更新などを通じて、達成感を味わえるのもメリットのひとつです。目標に向かって努力するという経験は、仮に努力が報われなかったとしても、将来の糧となります。
また部活動で培った忍耐力は勉強にも役立ちますし、今後つらい状況に陥ったとしても、壁や困難に打ち勝つ強さを育むことができます。
そして先輩や後輩とのやり取りの中で、上下関係を学ぶこともできます。先輩とのやり取りでは敬語や敬意を表す作法を、後輩に対しては指導やフォローの方法を学べるのもメリットといえるでしょう。
部活動のデメリットとは?
部活動に入ると、どうしても時間が取られてしまうため、勉強に支障が出る恐れがあります。
また家族や友達と過ごしたり遊んだりする時間が削られてしまうなど、他の趣味に打ち込む時間がなくなることも考えられます。
部活動に入ったことで、悩みが増えたりストレスを感じたりすることもあるでしょう。人間関係のトラブルや技能の伸び悩み、自信の喪失、試合に負ける悔しさなど、部活動特有の悩みを抱えることも覚悟しなければなりません。
自分の性格に合った選択を
部活動で起こり得るネガティブな経験すらも自らの糧として、将来に活かすことができれば、逆にそれは良い経験をしたといえます。
「良い経験も悪い経験も、すべては次につながる」ととらえられる人にとっては、部活動は素晴らしい人生経験の場となるでしょう。
とはいえ、人生経験の場は部活動だけではないのも事実です。校外のクラブ活動や習い事、塾などでも、人として成長できる貴重な経験ができますし、大切な仲間や青春の思い出を作ることもできます。
自分の性格や、やりたいことに合った選択をすることを心がけましょう。